看板 失敗

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葛西 晋(かさい しん)

1981年生まれ・看板屋歴25年

会社情報
〒036-8065 青森県弘前市西城北 2-6-17
TEL 0172-34-5599 FAX 0172-31-0520

看板は、お店や企業の顔ともいえる大切なものです。しかし、デザインや設置の仕方を間違えると、せっかくの魅力が伝わらず、お客様に気づいてもらえないこともあります。

文字が読みにくかったり、遠くから見えづらかったりすると、思ったような集客効果が得られません。

さらに、耐久性の低い素材を使うと、すぐに劣化して修理や交換が必要になり、結果的にコストがかさむこともあります。

また、法律や自治体のルールを守らないと、撤去や罰則の対象になることがあるので注意が必要です。

本記事では、看板で失敗しないためのポイントを分かりやすく解説します。

業態が伝わらない看板はもったいない!デザインの落とし穴

看板はお店の顔ともいえる大切な存在です。

でも、業態が伝わらないデザインだと、せっかくのチャンスを逃してしまうこともあります。

お店の雰囲気に合ったフォントや色を使い、直感的に業種が分かる工夫をすることが大切です。

ひと目で「何のお店か分かる」デザインとは?

看板を見た瞬間に「カフェだな」「美容院だな」と分かるようにすることが、集客につながるポイントです。

お店の業態を伝えるには、文字だけでなく視覚的な工夫が必要です。例えば、飲食店なら料理のイラストや写真、美容院ならハサミやヘアスタイルのアイコンがあると分かりやすくなります。

さらに、業種に合ったフォントや色を選ぶのも大切です。高級レストランなら洗練されたシンプルな書体、カジュアルなお店なら親しみやすいフォントが向いています。

看板を通じて「どんなお店なのか」が一瞬で伝わるように工夫しましょう。

情報を詰め込みすぎると逆効果!スッキリ見せるコツ

たくさんの情報を詰め込んだ看板は、一見便利に思えますが、かえって見づらくなってしまいます。

通行人はじっくり読む時間がないので、パッと見て分かりやすいことが大切です。

基本的な情報として、店名・業種・キャッチコピー・営業時間があれば十分です。イラストやアイコンを活用すると、より分かりやすくなります。

フォントの選び方や文字の大きさも重要です。背景と文字の色のコントラストをはっきりさせることで、さらに視認性が向上します。

「伝えたいことを絞る」「見やすさを優先する」を意識して、集客につながる看板を作りましょう。

設置ミスで台無し!「見えない看板」にならないために

せっかくの看板も、通行人やドライバーの視界に入らなければ意味がありません。

目につきやすい高さや角度で設置することが大切です。

道路や歩道からちゃんと見えてる?死角チェックのポイント

設置場所を決めるときは、周囲の障害物や視線の流れをしっかり確認しましょう。

電柱や街路樹、標識などが邪魔になっていないかチェックが必要です。時間帯を変えて確認するのも大切です。

また、通行人やドライバーの目線に合わせることも重要です。歩行者向けなら目の高さに、車向けならやや高めに設置するのが効果的です。

高さや角度が重要!目立たせるベストな設置方法

看板をしっかり目立たせるには、高さと角度の調整が欠かせません。

道路に対して平行だと一瞬しか見えないため、進行方向に向けて角度をつけると効果的です。

夜間でも目立つようにライトをつけると、看板の効果をより高められます。

コストカットのつもりが大損!?耐久性のない看板のリスク

安さを優先して看板の素材を選ぶと、すぐに劣化し修理や交換のコストが高くなることがあります。

設置場所の環境に合った耐久性のある素材を選ぶことが、結果的にコストを抑えるポイントです。

雨風ですぐボロボロ…劣化しやすい素材とは?

木製や布製の看板は、雨や湿気で腐食や色あせが進みやすく、防水加工をしても長期間の使用には不向きです。

プラスチック製は紫外線に弱く、変色やひび割れが起こりやすく、安価なアクリルやPVCも注意が必要です。

スチール製は錆びやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。

長持ちする看板素材の選び方

アルミ複合板は軽くて錆びにくく、屋外看板に適しています。ラミネート加工を施すとさらに長持ちします。

ステンレス製の看板も耐久性が高く、塩害にも強いため海沿いでも安心です。

アクリル製はUVカット加工を施すと屋外でも使えます。

定期的に掃除や補修を行うことで、素材の劣化を防ぎ、看板の寿命を延ばすことができます。

フォントや配色をミスると集客ゼロ!?見た目の落とし穴

看板は「目立つ」だけではなく、「読みやすい」ことが大切です。

「おしゃれ」より「読みやすさ」!フォント選びの基本

遠くからでもはっきり読めるフォントを選ぶと、通りすがりの人やドライバーにも伝わりやすくなります。

ゴシック体は視認性が高くおすすめです。丸ゴシックは親しみやすく、角ゴシックは力強い印象を与えます。

明朝体などの細いフォントは視認性が低く、悪天候ではさらに読みにくくなることがあります。

目立てばOKじゃない!効果的な色の組み合わせ

派手な色を多用するよりも、背景と文字のコントラストを意識することが大切です。

白地に黒文字、黒地に白文字など、明暗の差が大きい配色が視認性を高めます。

色のイメージも考慮しましょう。青は落ち着き、赤は目立ち、黄色は明るく元気な印象を与えます。

知らずに違反も…看板設置の法律と青森のルール

看板を設置する際は、法律や自治体のルールを守ることが必要です。

許可なしはアウト!設置前に確認すべきこと

屋外広告物法では、一定のサイズや場所によって自治体の許可が必要となります。

高さ4mを超える場合は建築基準法により「工作物」となり、事前申請が必要です。

道路に突き出す場合は道路占用許可も必要になるため、事前に自治体へ相談しましょう。

青森の屋外広告ルール、気をつけるポイント

青森県では以下のような場所や物件に屋外広告物を設置できません:

禁止エリア理由
住宅地・緑地保全地区住環境の保全
文化財周辺(50m以内)歴史的景観の保護
公共施設(官公署・学校・病院など)公共の機能維持
高速道路・新幹線沿線交通安全確保
都市公園・国立公園景観保護
禁止物件
道路・橋・トンネル交通の妨げ
信号機・標識誤認の危険
街路樹・電柱・消火栓本来の機能を阻害

青森市では自社敷地内の小規模看板を除き、ほとんどの屋外広告物に許可が必要です。必ず事前に自治体へ確認しましょう。

まとめ

看板は、お店や企業の魅力を伝える大切なツールです。

伝わらないデザイン、見えない設置場所、耐久性のない素材を選ぶと、せっかくの効果が薄れてしまいます。

法律や自治体のルールを守りながら、見やすく分かりやすい看板を作ることで、集客にもつながります。

今回紹介したポイントを参考にして、失敗しない看板づくりを目指しましょう。

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