賢い看板選び!種類別耐用年数&設置場所を徹底解説

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葛西 晋(かさい しん)

1981年生まれ・看板屋歴25年

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〒036-8065 青森県弘前市西城北 2-6-17
TEL 0172-34-5599 FAX 0172-31-0520

看板は、店舗や企業の印象を伝える大切な存在です。

ただ、設置後のお手入れやメンテナンスを怠ると、思ったよりも早く劣化してしまうことがあります。

また、看板の種類や設置場所によって、耐用年数や寿命には大きな違いがあるため、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。

さらに、耐用年数を意識しながら、減価償却や特例をうまく活用することで、費用を抑えることもできます。

看板を長くきれいに使う工夫や、デザインと耐久性を両立させるコツを知り、しっかり活用していきましょう。

看板の耐用年数について知っておきたいポイント

看板の耐用年数は、税務上で定められた資産の償却期間のことを指します。

ただ、耐用年数とは別に、実際に使える期間である寿命も存在します。

設置環境やお手入れによって、寿命は大きく変わるため、両方の違いを知っておくと安心です。

看板の耐用年数と寿命はどう違うの?

看板の耐用年数は、税務上で資産の価値を償却するために決められた期間を指します。

一方、寿命は実際に看板が使える期間のことです。

耐用年数は法律で決まっていて、例えば金属製の野立て看板なら20年とされていますが、寿命は設置環境やメンテナンスの状況によって大きく変わります。

適切に看板の手入れを行えば、耐用年数を超えて長く使えることも少なくありません。

ただし、会計上の処理では耐用年数を基準に費用を分けて計上する必要があります。

減価償却でお得に看板を利用する方法

看板を長く使うには、減価償却の仕組みを知っておくと便利です。

減価償却とは、看板の購入費用を耐用年数に応じて少しずつ経費として計上していく方法です。

例えば、建物の壁面に取り付ける突き出し看板の場合、耐用年数は18年とされており、期間内で費用を均等に分けて計上します。

減価償却によって、一度に大きな費用負担をせずに済むだけでなく、毎年の経費として処理できるため、節税にもつながります。

また、小型の看板などは例外的に一括で経費にできる場合もあるので、適切な方法を選ぶことが大切です。

節税につながる特例の活用ポイント

中小企業が看板を購入する際には、「少額減価償却資産の特例」を活用することで節税につなげられます。

少額減価償却資産の特例を活用すると、取得価格が30万円未満の看板を一括で費用計上することができます。例えば、スタンド看板や小型のデジタル看板が対象となる場合があります。

注意点として、資本金1億円以下の法人や青色申告書を提出する個人事業主であることなど、いくつかの条件を満たす必要があります。

一括計上にすると、費用処理が簡単になるだけでなく、キャッシュフローの改善にも役立つので、ぜひ検討してみてください。

看板の種類ごとに寿命は異なる

看板の寿命は種類ごとに大きく違います。素材や設置場所によって耐久性が変わり、適切なお手入れや管理が長持ちさせるポイントになります。

看板の種類ごとの特徴を知って、上手に活用してみてください。

スタンド看板はどのくらい使えるの?

スタンド看板は、店舗の入口や歩道沿いでよく見かける、軽くて持ち運びが簡単なタイプの看板です。

A型の折りたたみ式看板や木製の手書き看板などが代表的で、使いやすさが魅力です。

ただし、外に置かれることが多いため、風や雨、日差しなどで劣化が進みやすいのが特徴です。

耐用年数は3年とされており、会計上は「器具及び備品」に分類されます。

こまめに清掃したり、雨の日は屋内にしまうなど、日々の工夫で長持ちさせることができます。

袖看板の魅力と長持ちの秘訣

袖看板は、建物の壁から突き出る形で設置される看板で、遠くからも店舗やオフィスが見つけやすくなるのが魅力です。

金属製のものが多く、耐用年数は18年と比較的長く使えます。

会計上は「建物附属設備」に分類され、しっかりと固定することで風や振動にも強くなります。

さらに、耐候性の高い塗料や防水加工が施されているため、屋外での使用に適しています。

定期的な点検やボルトの緩みを確認することで、安心して長く使用できます。

屋上看板はなぜ寿命が長いの?

屋上看板は、大型の建物やビルの屋上に設置される看板で、遠くからでも目につきやすいことが特徴です。

金属製のものが多く、耐用年数は20年と長期間にわたって使えるのが魅力です。

「構築物」として会計上処理され、設置にはしっかりとした基礎工事が行われます。

紫外線や雨風など過酷な環境にさらされるため、耐久性の高い素材や特殊な塗装が使用されています。

定期的な清掃やメンテナンスを行えば、さらに安心して使い続けることができます。

設置場所や気候に合った対策を取ることも、看板の寿命を延ばすためには重要です。

また、減価償却や特例を上手に活用すれば、費用面の負担を軽減することも可能です。

デザインと耐久性を両立させながら、日々のお手入れを心がけて、看板を長く役立てていきましょう。